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NO.3
「新一年生保護者会の話」その3

2回に渡って掲載してきた、「新一年生保護者会でお話しされた内容」は今回で最終回です。

次に「品のよい子になる」ということについて。
「品」というようなことを言いますと、食事のマナーとか、言葉の使い方とかいう話になりますが、これはどれも、相手に嫌な思いをさせないということです。
つまるところ、相手への「思いやり」ということです。
品のよい子は、思いやりのある子です。
私が小さいとき、母親に連れられて外に出かけました。
ちょうど雨が降っていて、傘をさしていました。
路の前の方を、2人の子どもが1つの傘をさして歩いていました。
それを見て、私の母が言いました。
「ほらあれを見てごらん。傘を持っている子が、その傘を相手の方へ傾けているよ。優しい子だね」と。
今でもこの言葉を覚えています。
1つの傘の中に、友達を入れてやる。
そんなときのちょっとした仕草のなかに、その人の価値観が現れるものです。
自分はぬれても、友達を少しでもカバーしてやろうという気持ちですね。これが思いやりです。
こんなことを教えてやれるのは、母親しかいないのではないでしょうか。ぜひ心に留めてもらいたいと思います。

最後に、子どもへの対応について、よいお母さんの姿を考えてみたいと思います。
これはなかなか難しいものですが、頭でわかっていてもなかなかできません。
私も、昔、我が子の幼稚園時代、子どもを連れて散歩をしていたときのことです。
快晴の空を見上げて、「あっ、飛行機がお空にキズをつけている」と言いました。空に飛行機雲があったのです。
我が子は詩人ではないかと思いましたね。
私の友人は、「おまえの子どもは、語彙が不足しているだけだ」と言いました。
その子どもも今は結婚して、自分の子どもができて、日々あくせくしています。詩人にはなりませんでした。私の友人の言葉の方が当たっていたのかもしれません。

子どもに対して、よいお母さんとは、どんなお母さんでしょう。
ウイリアム・アーサー・ワードの言葉をもじってみます。
  平凡なお母さんは、よくしゃべる。
  少しよいお母さんは、わかりやすくしゃべる。
  もっとよいお母さんは、やってみせる。
  そして、最高のお母さんは、子どもの心に火をつける。

子どもに要求することをわかりやすい言葉で話したり、子どもの目の前で親が自らやってみせることは大切なことです。そして、それは親が努力すればできることですね。
しかし、子どもが本当にその気になって動き出すためには、その心に火をつけなければならないのです。これは、一朝一夕に出来ることではありません。
本気になって子どもと向き合い、愛情を持って接することが続かないとだめなのですね。これは先生にも本当は必要なことなのです。
以上、長々としゃべりましたが、これからの学校生活に、試行錯誤しながらも、どうぞ楽しんで、この学校に慣れてくださることを願っております。
お母様同士、お声をかけあって、どうぞ仲良くお過ごしください。 それが子ども同士が仲良くなる秘訣です。