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NO.27
5円玉の話

あたり前のように見慣れたものにも、面白い話が隠れています。 今回のお話は、五円玉をご用意してお読みください。

ちょっと面白い「五円玉」の話をいくつか紹介しよう。
まず、五円玉にはなぜ穴があいているのか。
日本の穴あきコインは外国人には珍しいようだ。古い銭には穴のあいているものがあった。これは紐を通してまとめて使ったようだ。五円玉1000枚を紐に通してつなげ、その重さを量ってみると、なんとちょうど「一貫」。「貫(かん)」などという重さの単位は、最近では知る人も少なくなった。昔の人が使っていた単位だ。3.75㎏。
だから、五円玉一個の重さは、一貫の千分の一で「一匁(もんめ)」。つまり、3.75gとなる。

 

さて、五円玉にはどんな絵が描いてあるか。
これは社会科の問題だ。上半分には「稲穂」が描かれている。これはよく知られていて、農業の象徴。下半分には横線が何本かある。これは「海」で「水産業」の象徴だ。穴の周りにギザギザの絵がある。これは「歯車」だ。「工業」の象徴。ここには日本を代表する産業を象徴する絵が描かれている。裏を返せば、両側に小さな「木の芽」が見つかるが、これは「林業」の象徴だろうか

 

さらに、五円玉の穴の直径を測ってみよう。
ちょうど「5㎜」だ。これも面白い。「五円玉を持って手を伸ばしたとき、この穴の中に『満月』が入るでしょうか」。
手を伸ばして約50㎝。これを半径にした円周を考えたとき、この長さと穴の直径0.5㎝の比から、360度に対するこの角度の比を求める。計算すると、約0.6度。理科年表から、月の「視角(視直径)」が0.5度とわかる。五円玉の穴の視角はこれより大きいことになり、満月が穴に入って見えるという結論になる。
実際にやってみると穴から満月が見えて感動する。

 

最後にもう一つ。
五円玉を水につけてそっと持ち上げるとどんなことが起るだろうか。表面張力で穴の中に水が張る。そしてこれが「レンズ」になっている。簡単な虫眼鏡ができる。これは是非自分で試して納得してみるといいだろう。
身のまわりにあるよく見慣れたものにも、よく調べてみるとこんなに面白いことが沢山隠れている。好奇心がこんな目を育てるのだ。

 

※「五円玉の話」~五円玉の穴から満月は見えるか?の解説はこちらからダウンロードしてください。